思い出の手紙をもう一度 ~30年前の亡き夫からの手紙~

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夏休み期間、どうお過ごしでしたか?

ご家族とどんな話をされましたか?

お盆なので、ご先祖様の話や、
戦争の時代の話をされた方、いらっしゃいますか?

 

私は、子供たちを連れて、実家に帰省していました。
今回は、実家で発見した、「昔の手紙」の話をさせてください。

 

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私の祖母は、93歳です。
実家の近くにある養護老人ホームの施設に入っています。

 

私の性格なのか、
写真整理アドバイザーの仕事をしているからなのか、
祖母との残された時間が惜しくてたまらず、
いつも帰省しては、何度も施設に顔を出し、手を握っていろいろな話を聞きます。

 

今回も、
「来てくれてありがとうね」
という祖母に、
「私は誰だと思う?」と聞くと、
キョトンとわからないという表情をしていました。

毎回施設に訪れるたびに、私が初孫だよ、
と説明するところから始まります。

 

 

今回の帰省では、祖母の新たな写真が缶に入って出てきました。

写真と共に出てきたのが、
30年前に亡くなった祖父から祖母にあてた数通の手紙でした。

 

残念ですが、達筆で私には何と書いてあるのか、
詳しくはわかりませんでした。

 

ただ、当時父親だった男の人が、家族に手紙を書くという状況が、
ノスタルジックでとても貴重に感じました。

 

いろいろと考えた末、
やはり「仕舞い込んでいるのがいいはずはない」と思い、
思い立ったその足で祖母に持っていき、手紙を見せました。

 

「誰のものかわかる?」
と聞くと、
「お父さんからのだわ」
と言ったきり、
私の言葉には全く反応せず、
必死で手紙の文字を追っていました。

 

 

まさか、あの小さな文字を読めるとも思っていませんでしたし、
祖母が内容を理解できるとも思っていませんでした。

 

「懐かしいねぇ」

と言いながら、
目を潤わせ、
手紙を畳んで、そっと胸にあてたのです。

きっと心は、当時の自分や当時の祖父に思いを馳せていたのだと思います。

 

 

祖母に、
「手紙を置いて帰るから、何度でも見れるよ」
と伝えると、
「貴重だから、持って帰って仕舞っておいて」と言われました。

 

でも、手紙を見るだけじゃなく
当時を思う存分振り返ってほしくて、置いて帰りました。

写真もそうですが、手紙も、仕舞っておくのではなく、見返してこそ、だと思うのです。

いつもは最後まで手を振って、小さくなっていく私を見送ってくれますが、
今回ばかりは、下を向いて手紙を読み返していました。

 

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私は、
「人間の身体は老いていろいろ自由が利かなるけど、心はむしろいろいろな感情を知り、経験を経て研ぎ澄まされるもの」と思っています。

多くを語らないご老人にも、感じることはたくさんあり、心は老いることはなく変わらないと思うのです。

 

「見えている部分」ではなく、「心」を大事にしたいと、改めて強く感じました。

 

 

「手紙」
時代と反していますが、

遠い未来に、大切な人が、振り返ってくれる「手紙」
とても素敵だと思います。

 

ぜひ、みなさまも、今の気持ちを、「手紙」で伝えてみませんか??